定山渓天狗岳2011/05/30

初夏の北海道遠征最終日、定山渓温泉から天狗岳へ。

まだシーズン前なので空いてるとは思ってたけど、今日はまだ誰も登ってません。

しばらくは林道を歩きます。道端にも花がいっばいだけど、今日は飛行機の時間があるので、我慢、我慢・・・

登山道に入るとさっそく花尽くし!
いつも舌を噛みそうになる、タチカメバソウが満開。

エゾネコノメソウ、ツルネコノメソウもありました。

愛らしいエゾイチゲは、一昨年トムラウシで見て以来でお久しぶり。

何度も渡渉を繰り返します。私も連れも滑って一回ずつコケました。

登山道が崩れている箇所もあり・・・帰りは対岸から巻きました。

シラネアオイも斜面一面に満開で素晴らしい。
白花もありましたが、これはほんのり淡いピンク色でとっても綺麗♪

満開のニリンソウの中には、ミドリニリンソウもいっぱい。

滝の右の壁をよじ登ってからのトラバースが、足場が無くてちょっとイヤラシイ。

渓流沿いでは鮮やかなエゾノリュウキンカが目を引きます。

黒い岩肌に流れ落ちる水とエゾノリュウキンカ、絵画のような雰囲気です。

雪が溶けて間もない所は一面、エゾエンゴサクやカタクリのお花畑。

残雪の急斜面をよじ登ったら、山頂が見えて来た。

いよいよここから本格的に岩登り!
なんて、うそ。登山道はちゃんと左に巻いてます。

なかなか絵になるエゾイワハタザオ。足元切れ落ちてるので、写真撮るのもスリリング。

岩場の経験の無い連れと下山後の温泉を考慮して、今日はここまで。
まだ真っ白なのは、余市岳でしょうか。

休憩してたら単独の男性が登って来ました。結局今日は3人だけだったみたい。  
恐らく夏山シーズン前には少しは整備されるんだろうけど、崩れている箇所も多く、途中からは残雪で夏道も出ていないので、低山ながら登り応えのある山でした。
以前は平らな雪渓でもビビッてた連れも、登るたびに逞しくなって、とっても嬉しい。
もうこれくらいのプチパリはへっちゃらだね。

帰りの林道でエゾハルゼミ発見。じぃ~としてました。

温泉でさっぱりしてから、「ちくわパン」を探してセイコーマートをはしごしながら千歳へ。
最後は空弁で〆。山の花と海の幸、どちらもごちそうさまでした。

恵庭岳2011/05/29

今日は午前中に様似山道を歩いてから定山渓へ移動、の予定だったが・・・雨が止まない。
お天気良さそうな札幌方面に移動してから、支笏湖畔の恵庭岳に登ることに変更。

お世話になったアポイ山麓キャンプ場のコテージ。とっても綺麗で快適でした。

途中の海鮮釜飯屋さんで腹ごしらえ。安くて美味しくてボリューム満点!大満足で支笏湖へ。湖畔の駐車場では、オオバキスミレが迎えてくれた。

実に趣きのある小屋で登山届けを。
 
サンカヨウ、ツバメオモト、ズダヤクシュなど、初夏の花が次々と咲き出していた。

ミヤマエンレイソウが満開。移動中に観たオオバナノエンレイソウの群生も見事だった。

雨の雫をいっばい抱えたノウゴウイチゴ。健気に咲いてる姿が愛らしい。
 
ミヤマスミレ、と思われます。
 
シラネアオイはまだこれから。見渡す限りシラネアオイの葉っぱや蕾だらけで、満開になったらすごい景色になりそう。

おおっ!真っ赤な エンレイソウ?ヒダカエンレイソウだ!
 
紅白でめでたい!
ヒダカエンレイソウはエンレイソウとミヤマエンレイソウの雑種。
他にも、エンレイソウとオオバナノエンレイソウの雑種トカチエンレイソウなど、北海道には  色んなエンレイソウがあるんだって。知らなかった。。。

思いがけず珍しい花に出会えて、足取りも軽く支笏湖へ向かって下る。
と、この直後になんと、「クマゲラ」が出現!びっくりした~真っ黒で大きかった~  

予想外の収穫にるんるん♪下山し、定山渓のホテル「山渓苑」へ。
シーズンオフとはいえ、1泊2食5千円ではあんまり期待していなかったけど、この豪華なお料理で、しかも部屋食。建物はちょっと古いけど、温泉も綺麗でのんびりくつろげた。

アポイ岳~吉田岳2011/05/28

さあ、今回の遠征のメイン、固有種の花の宝庫、アポイ岳へ!
キャンプ場から出発。数日前、ここにもヒグマが出たらしい・・・

のっけから満開のエゾオオサクラソウの花道が続く。もう、ムフフ笑いが止まらない。

サマニユキワリも負けてません。

大ぶりで上品な紫色の花が優雅な雰囲気のアポイタチツボスミレ。

こちらはフイリミヤマスミレ。  アポイタチツボスミレより花は小ぶり。  

根っこからなぎ倒された木が、あちこちに沢山あった。岩盤の上の土が薄くて根が深く張れないのだろうか?
 
非難小屋で栄養補給兼ねてひと休み。初々しい感じの地元の大学生グループもいた。
 
非難小屋の上ではアポイアズマギクが満開。森林限界となり、花もガラリと変わる。  

馬の背は雲の上だった。海から吹きつける雲がどんどん流れて行く。

 エゾキスミレの涙・・・うつくしい
 
そしていよいよ登場、ヒダカイワザクラ。小さな葉っぱに大きな花がかわいい!

アポイキンバイも葉っぱは、か細い。

山頂は林に覆われている。  森林限界を越えてまた林がある、不思議な植生は「かんらん岩」という地質のせい。地下のマントルが地上に露出した岩で、とても冷たいから、普通は寒冷な高山に咲いている花が、標高の低いアポイ岳に沢山咲いている。しかも固有種ばかり。

なかよし♪

吉田岳までの稜線も、お花いっぱい。そしてダニ!もいっぱい。連れと2人でお互いをチェックし合いながら、一匹も連れて帰るまいと、必死に叩き落としながら歩く。

アポイ山頂まで戻り、お楽しみの「幌満お花畑」へ向かったが・・・
そこは、ハイ松と雑草に覆われていた。。。
ほんの4~5年前までは、ヒダカソウが沢山咲いていたけど、今は辛うじて残っている株も、去年から花を着けていない。と下山してからビジターセンターの方から聞いた。
温暖化と登山者の増加が原因だろうか。悲しいお花畑だった。

エゾオオサクラソウの群生地が増えているのも、エゾ鹿が増えすぎているせいらしい。鹿は  エゾオオサクラソウを食べないので、鹿が食べる花は無くなり、 鹿が食べない花だけ増えていく。 自然は微妙なバランスの上に成り立っている。

下山後、待っていたように雨が降り出した。温泉で温まってから、様似の町へ買出しに出かけたら、スーパーで大きなつぶ貝やほっき貝が数百円でふつーに売られていてビックリ。
本当は隣の寿司屋に入りたかったんだけど、手違いで、ひなびた定食屋に入ってしまった。ほっけも嫌いじゃないけどさ~

襟裳の春は~2011/05/27

千歳から遥々4時間、1日千円の格安レンタカーを飛ばして辿り着いた先には・・・

アザラシの親子が波間にぷかぷかと浮いていました。

そして、本場のウニで舌鼓。さすが採れたて新鮮。生臭みは微塵も無くて、甘~い♪

飛行機の窓から2009/07/06

あっという間の5日間でした。
今年の北海道は雪解けが遅く、まだ登山道は至る所雪渓に覆われていましたが、 アイゼンを使うほどではなく、ガスにまかれて迷う事も無く、天候に恵まれて無事下山できました。 直後に遭難事故もあり、本当に好天に感謝です。

家に戻って手元にあった「岳人3月号」を開いてみたら、ヒサゴ沼で会ったSさんのすごい写真が載ってました。 やっぱり撮る為に登ってる人は違います。