春の花巡り ― 2012/06/03
忙しくてなかなか遠出できず、いまいち調子の悪い夏靴の調整兼ねて、週末ごとに半日コースの近場の低山へ花巡り。
今年は里が大雪だったので、低い山ほど雪解けが遅く、花もかなり遅れ気味。呉西の山はそうでも無さそうだったけど、馬場島近辺は2週間遅れくらいか。。。
雪解けを待ちわびていたサンカヨウが、ニョキニョキと顔を出す。
キクザキイチゲもまだまだこれから。
もうちょっと・・・まるで指を開くように、一枚ずつ開いていく花びら。
エゾエンゴサクの群生地もまだ花は疎ら。 葉っぱがかわいいね。
。
珍しく、鮮やかな紅色のエンレイソウ。 エンレイソウは、花の色だけでなく、丈や葉の大きさの差が激しい。とても同じ花とは思えないほど、すぐそばに大きいのから小さいのまで、不思議。
花が少ない分目移りしないので、じっくり見回してたら、八重のミドリニリンソウを発見。
次は立山山麓へ。この時期は初めてだけど、1週間くらいは遅れてるのかなぁ。。。
途中で藪からクマに唸られてびびった~強烈な獣臭が漂ってたし。
沢沿いにはシラネアオイが咲き始めていました。
うつむき加減の花が可憐なアズマシロカネソウ。
立ち止まってしゃがんで見ないと、ただの草にしか見えないチャルメルソウ。わんさか咲いててちょっとびっくり。スタスタ歩いてると気付かないだけで、実はあちこちに咲いてるのかも。
木洩れ日を浴びて咲くオオカメノキ(ムシカリ)
〆は一番雪解けの遅そうな近所の山へ・・・行ってびっくり!3週間近くも遅れてる感じで、まだ雪だらけ。麓の我家が豪雪に埋もれて、4月まで雪が降ってたんだから当然か。。。
杉林の中ではチゴユリが満開。チゴユリしか咲いてない、と言っても過言じゃないほど、他の花が無い。
モリアオガエルが賑やかに産卵の真っ最中でした。黄緑色のアマガエルとは違って、油絵の具をベタッと塗ったみたいな真緑色をしてて結構大きい。ん~絡み合ってるぅ~
ユキツバキがまだいっぱい咲いてました。
マムシグサも春の花。君は凛々しいねぇ。
多分、トクワカソウの白花。イワウチワとは葉っぱがちょっと違うけど、ハーフもいるみたいなのでビミョ~
小さな花がかわいらしいクロモジは、
爪楊枝の材料になるらしい。
まだ彩りの少ない林の中で目立つのは、満開のユキグニミツバツツジ。ムラサキヤシオと似てるけど葉っぱが違う。
こちらはヤマツツジ。まだ咲き始めたばかり。
花火みたいなルイヨウホダン。こんなブローチがあったら素敵♪
大好きなタニウツギも咲き始め。登山口へ向う途中の林道沿いが満開で見事でした。
花が見られたのは登山口からわずかの間だけで、半分は残雪歩きと藪漕ぎでした。 夏までに、もう一回行くか・・・
赤祖父山 ― 2012/05/05
天候が不安定なので高い山は辞めて、新しい夏靴の足慣らしと、デジイチの練習を兼ねて、低山へお花見に。高速の事故渋滞と自然渋滞とお祭りの交通規制で、登山口まで2時間半もかかってしまった。やっぱり呉西の山は遠くて、低山でも「お手軽」とは言い難い・・・
まばゆい新緑。 遠景はデジイチの方がコンデジより細部までくっきり写るようだ。
お目当てのオオミスミソウ(ユキワリソウ) 数は少なく株も小さいけど、色はいろいろ。
使用したのは、標準ズームレンズの14㎜(ワイド側固定)+マクロフィルタ
コンデジでの接写(最短5cm)に慣れているので、最短30cmまでしか寄れないと、思い通りの構図にできなくてストレスが溜まるぅ~
撮ってからいちいちトリミングするしかないのか?面倒だなぁ。
花だけ撮るならマクロレンズでもいいけど、画角が狭いと、大好きなワイドマクロ(手前に花のアップ、バックに山とか)が撮れない。
でも、コンデジでは赤みがかってしまう淡い青紫が、見た目に近い色で撮れてる気はする。
コンデジも持ってって両方で撮って比べてみればよかった。
ピンポイントのオートフォーカスもなかなか素晴らしい。
コンデジでは、雌しべや雄しべにピントを合わせるのは至難の業で、置きピンにしてカメラ位置を微妙にずらして感で撮ってましたが、そんな裏技使わなくてもピシッと決まる。
こんな細かい花も ピントが合わず苦労してたけど、サクッと撮れる。
コンデジでは、
特にバックが明るい場合、手前にビントを合わせる事が全くできなくてイラッとしてたけど、これも問題なくクリア。
透過光でも、好きな位置にピントを合わせられる。
一番の問題は、やっぱりこのレンズではワイドマクロが撮れないという事実だ。
これでは、コンデジとデジイチと2台持って歩かなくてはいけない・・・
手振れ補正が付いてて最短5cmまで寄れるワイドレンズって無いの?
定山渓天狗岳 ― 2011/05/30
初夏の北海道遠征最終日、定山渓温泉から天狗岳へ。
まだシーズン前なので空いてるとは思ってたけど、今日はまだ誰も登ってません。
しばらくは林道を歩きます。道端にも花がいっばいだけど、今日は飛行機の時間があるので、我慢、我慢・・・
登山道に入るとさっそく花尽くし!
いつも舌を噛みそうになる、タチカメバソウが満開。
エゾネコノメソウ、ツルネコノメソウもありました。
愛らしいエゾイチゲは、一昨年トムラウシで見て以来でお久しぶり。
何度も渡渉を繰り返します。私も連れも滑って一回ずつコケました。
登山道が崩れている箇所もあり・・・帰りは対岸から巻きました。
シラネアオイも斜面一面に満開で素晴らしい。
白花もありましたが、これはほんのり淡いピンク色でとっても綺麗♪
満開のニリンソウの中には、ミドリニリンソウもいっぱい。
滝の右の壁をよじ登ってからのトラバースが、足場が無くてちょっとイヤラシイ。
渓流沿いでは鮮やかなエゾノリュウキンカが目を引きます。
黒い岩肌に流れ落ちる水とエゾノリュウキンカ、絵画のような雰囲気です。
雪が溶けて間もない所は一面、エゾエンゴサクやカタクリのお花畑。
残雪の急斜面をよじ登ったら、山頂が見えて来た。
いよいよここから本格的に岩登り!
なかなか絵になるエゾイワハタザオ。足元切れ落ちてるので、写真撮るのもスリリング。
岩場の経験の無い連れと下山後の温泉を考慮して、今日はここまで。
まだ真っ白なのは、余市岳でしょうか。
休憩してたら単独の男性が登って来ました。結局今日は3人だけだったみたい。
恐らく夏山シーズン前には少しは整備されるんだろうけど、崩れている箇所も多く、途中からは残雪で夏道も出ていないので、低山ながら登り応えのある山でした。
以前は平らな雪渓でもビビッてた連れも、登るたびに逞しくなって、とっても嬉しい。
もうこれくらいのプチパリはへっちゃらだね。
帰りの林道でエゾハルゼミ発見。じぃ~としてました。
温泉でさっぱりしてから、「ちくわパン」を探してセイコーマートをはしごしながら千歳へ。
最後は空弁で〆。山の花と海の幸、どちらもごちそうさまでした。
恵庭岳 ― 2011/05/29
今日は午前中に様似山道を歩いてから定山渓へ移動、の予定だったが・・・雨が止まない。
お天気良さそうな札幌方面に移動してから、支笏湖畔の恵庭岳に登ることに変更。
お世話になったアポイ山麓キャンプ場のコテージ。とっても綺麗で快適でした。
途中の海鮮釜飯屋さんで腹ごしらえ。安くて美味しくてボリューム満点!大満足で支笏湖へ。湖畔の駐車場では、オオバキスミレが迎えてくれた。
実に趣きのある小屋で登山届けを。
サンカヨウ、ツバメオモト、ズダヤクシュなど、初夏の花が次々と咲き出していた。
ミヤマエンレイソウが満開。移動中に観たオオバナノエンレイソウの群生も見事だった。
雨の雫をいっばい抱えたノウゴウイチゴ。健気に咲いてる姿が愛らしい。
ミヤマスミレ、と思われます。
シラネアオイはまだこれから。見渡す限りシラネアオイの葉っぱや蕾だらけで、満開になったらすごい景色になりそう。
おおっ!真っ赤な エンレイソウ?ヒダカエンレイソウだ!
紅白でめでたい!
ヒダカエンレイソウはエンレイソウとミヤマエンレイソウの雑種。
他にも、エンレイソウとオオバナノエンレイソウの雑種トカチエンレイソウなど、北海道には
色んなエンレイソウがあるんだって。知らなかった。。。
思いがけず珍しい花に出会えて、足取りも軽く支笏湖へ向かって下る。
と、この直後になんと、「クマゲラ」が出現!びっくりした~真っ黒で大きかった~
予想外の収穫にるんるん♪下山し、定山渓のホテル「山渓苑」へ。
シーズンオフとはいえ、1泊2食5千円ではあんまり期待していなかったけど、この豪華なお料理で、しかも部屋食。建物はちょっと古いけど、温泉も綺麗でのんびりくつろげた。
アポイ岳~吉田岳 ― 2011/05/28
さあ、今回の遠征のメイン、固有種の花の宝庫、アポイ岳へ!
キャンプ場から出発。数日前、ここにもヒグマが出たらしい・・・
のっけから満開のエゾオオサクラソウの花道が続く。もう、ムフフ笑いが止まらない。
サマニユキワリも負けてません。
大ぶりで上品な紫色の花が優雅な雰囲気のアポイタチツボスミレ。
こちらはフイリミヤマスミレ。
アポイタチツボスミレより花は小ぶり。
根っこからなぎ倒された木が、あちこちに沢山あった。岩盤の上の土が薄くて根が深く張れないのだろうか?
非難小屋で栄養補給兼ねてひと休み。初々しい感じの地元の大学生グループもいた。
非難小屋の上ではアポイアズマギクが満開。森林限界となり、花もガラリと変わる。
馬の背は雲の上だった。海から吹きつける雲がどんどん流れて行く。
エゾキスミレの涙・・・うつくしい
そしていよいよ登場、ヒダカイワザクラ。小さな葉っぱに大きな花がかわいい!
アポイキンバイも葉っぱは、か細い。
山頂は林に覆われている。
森林限界を越えてまた林がある、不思議な植生は「かんらん岩」という地質のせい。地下のマントルが地上に露出した岩で、とても冷たいから、普通は寒冷な高山に咲いている花が、標高の低いアポイ岳に沢山咲いている。しかも固有種ばかり。
なかよし♪
吉田岳までの稜線も、お花いっぱい。そしてダニ!もいっぱい。連れと2人でお互いをチェックし合いながら、一匹も連れて帰るまいと、必死に叩き落としながら歩く。
アポイ山頂まで戻り、お楽しみの「幌満お花畑」へ向かったが・・・
そこは、ハイ松と雑草に覆われていた。。。
ほんの4~5年前までは、ヒダカソウが沢山咲いていたけど、今は辛うじて残っている株も、去年から花を着けていない。と下山してからビジターセンターの方から聞いた。
温暖化と登山者の増加が原因だろうか。悲しいお花畑だった。
エゾオオサクラソウの群生地が増えているのも、エゾ鹿が増えすぎているせいらしい。鹿は
エゾオオサクラソウを食べないので、鹿が食べる花は無くなり、 鹿が食べない花だけ増えていく。 自然は微妙なバランスの上に成り立っている。
下山後、待っていたように雨が降り出した。温泉で温まってから、様似の町へ買出しに出かけたら、スーパーで大きなつぶ貝やほっき貝が数百円でふつーに売られていてビックリ。
本当は隣の寿司屋に入りたかったんだけど、手違いで、ひなびた定食屋に入ってしまった。ほっけも嫌いじゃないけどさ~
最近のコメント