剱岳小窓越え(室堂~馬場島)2011/05/03

 昨年は体調不良で断念した大窓越え、小窓越えでリベンジ。

室堂から、奥大日を眺めながら雷鳥沢を登る。お天気良くて暑すぎ。シャーベット状の雪でシールも滑って意外と苦戦。

剱御前から天候は一転して、雪面も最も苦手なガリガリアイスバーンに。コケないように気をつけながら、剣山荘を目指す。

夕食中に、山岳警備隊の方が周辺の状況説明にいらした。
平蔵谷で大規模な雪崩が発生し、デブリが剣沢に流れ込んでるらしい。外では小雪がちらついている。不安が募る・・・

翌朝、覆いかぶさるような雲の下、ガリガリアイスバーンの剣沢へ。
「滑りやすくて楽勝♪」と聞いていたのに・・・

源次郎尾根取り付き付近。沢の中はデブリで埋め尽くされて滑れないので、対岸の急斜面をひたすらトラバースして行く。疲れるぅ~

斜度がどんどん急になり、コケたらただでは済まない高さなので、一旦下りて板を担いでデブリの中を歩く、と言うより、よじ登って飛び降りて、 もう既にへとへと。

 ようやく二股到着。明るく穏やかな三ノ窓雪渓へ。 

真っ白で綺麗な池ノ平山に癒される。でも、なかなかペースが上がらない。既にかなり疲労してしまってる。まだまだこれからなのに。

不本意ながら、共同装備やアイゼンなど重いものを皆に持ってもらい、黙々と小窓雪渓を登る。振り向けば、すばらしい景色が広がる。

小窓到着。よーし、あとは滑るだけ。

と思ったら、ここからが本当の核心部だった。
  西千人谷の下り口は、急な岩場で雪が着いていないので、板を持って歩いて下りようとするが、つるつるに凍ってる!
リーダーは先に下りてしまったが、誰も着いていけない・・・一旦コルまで戻って思案する。  

皆は強引に板を履いて下りて行くが、私は途中の大岩までピッケルで下り、狭い岩陰で何とか板を履いて・・・いる間に、ガスが強風に吹き上げられて辺りは真っ白。そして、誰も見えなくなった・・・
コケたら終わり。決死の覚悟でスタートする。ガリガリガリガリガリ

狭くて急な上にあちこちにデブリがあって、怖くて ターンなんてできない。ひたすら斜滑降で下りていく。ひい~っ!

大窓もデブリだらけ。

ようやく斜度も雪も緩んで来て、ほっとする。もう、足がつりそう。

でも、デブリはまだまだ続く。足、つりました。

今年は雪が多いので、白萩川も渡渉無し。
もう疲れ果ててまともに滑れません。置いてかないで~
 
これがあの池ノ谷。恐ろしすぎる・・・

ようやく堰堤到着。あぁ、生きて下りて来れて良かった。

雪が途切れ、板を担いで馬場島まで。ここから最後の核心部。

ゲートまで1時間半。板とザックの重みで肩も腰も千切れそう(涙)
ハードすぎる1日でした。

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